知られているのに選ばれないデイサービスに足りないもの
こんにちは、藤見です。
今日は「知ってもらうこと」と「選ばれること」って、似てるようでぜんぜん違う、という話をしたいと思います。
コンサルの現場で、経営者さんからこんな相談をよく聞きます。
「この地域では、うちはけっこう知られてる方だと思うんですけどね」
地域のイベント活動も積極的にやっているし、営業用にチラシも撒いている。
ケアマネの居宅にも定期的に顔を出してる。
でも──、新規利用の問い合わせが増えない。
……なんでだろう?
ここにあるのが、「知られている」と「選ばれている」の違いです。
この二つの間には、想像以上に深い溝があるんです。
たとえば、「あそこに●●デイサービスがあるよね」というのは、“知名度がある”状態。
一方で、「あそこの●●デイサービスって、“歩ける人生”を支えるリハビリに力を入れてるよね」と言えるのは“理解度されている”状態です。
この差なんです。
この差が、思っているよりも大きい。
知名度と理解度は似て非なるもの
なぜなら、人は“知っている”ものより、”分かっている”ものを選ぶから。
特に、介護サービスのように馴染みの薄いサービスでは、その傾向がより強く出ます。
たとえば、通勤途中で見かける飲食店を思い出してみてください。
看板を見たことがある、店名も知っている飲食店、いくつもありますよね?
でも、実際に入ったことがあるお店は、ほんの一部じゃないですか?
つまりこれって、「なんとなく知っている」だけでは、まだ行動に移せないってこと。
「どういうお店か分かってる」からこそ、人は安心して足を運べるわけです。
そして、デイサービスもこれとまったく同じです。
──なのに、多くのデイサービスがやってるのは「存在のアピール」止まり。
本当に届けるべきは「なぜ、その取り組みをしているのか」です。
地域の人たちに「うちは機能訓練特化型です」と言っても、たぶんピンと来ません。
けれど、「“歩ける人生”を支えたい」「だから●●のリハビリにこだわってる」と言えば、一気に印象が変わる。
繰り返しになりますが、
人の心に残るのは、“何をしてるか”ではなく、“なぜ、それをやってるか”。
その理由にこそ、人の共感が生まれるんです。
ここでちょっとマーケティングの話を。
発信には順番があります。
まだ何も知らない人に、いきなり“理解”を求めても伝わらないし、
もうすでに理解してくれている人に“存在”を繰り返しても飽きられる。
だから、本来はこういう流れが自然です。
・まだ知らない人には「存在」を知らせる
・少し知ってる人には「特徴」を理解してもらう
・理解してくれた人には「共感」を深めてもらう
こうした段階を無視したまま広告を打っても、あまり響かないです。
相手の“今の状況”に合っていないから。
でも逆に、
この流れを押さえてアピールできれば、広告費は無駄になりません。
むしろ使った費用の何十倍ものリターンを得られます。
伝えるべき相手に、伝えるべきタイミングで届くようになるからです。
「なんとなく」で新規利用者が来ることは、ほとんどありません。
見学や体験に来る人(初来所してくれる人)には、必ず「理由」があるし、
だからこそ、人は“理由のあるもの”を他人に薦めたくなるんです。
というわけで、
営業担当者が考えるべきは、「知ってもらう」じゃなく、「どう理解してもらうか」。
もし、今もまだ「知られてるのに選ばれない」としたら、
それは次の段階の理由が伝わっていないからです。
存在”じゃなく意義や目的を伝える。
認知ではなく認識を育てる。
知ってもらうより、分かってもらう。
ここを意識していくと、自然と口コミも育つようになります。
次に営業チラシをつくる時は、少し頭の片隅に置いてみてください。
「うちは、どのように理解してもらいたいのか?」
その答えを言葉にできると、“知られる”から“選ばれる”へと変わっていきますよ。
それでは、また!
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