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【Life Time Value:顧客生涯価値】新規獲得も大事だけど、それだけだと疲れるので「ちゃんと続けてもらう仕組み」しっかり考えませんか?

  
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【Life Time Value:顧客生涯価値】新規獲得も大事だけど、そ...

こんにちは、藤見です。

一歩外に出て最初に口にする言葉が「暑い」になっている毎日ですが、夏バテなどせず元気に頑張ってますか?

僕はというと、数年前まで1ミリも関心のなかった日傘を左手に、そして右手にはモバイル扇風機と、暑さ対策にも徐々に磨きがかかってきました。

さて、

今日は、ちょっとだけ「LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)」という言葉について書いていきます。

いきなり英語が出てきて「うわ、難しそう…」と思った方、大丈夫です。

この言葉、ざっくり言うと「1人の利用者さんが、どれだけ長く自分たちの介護サービスを利用してくれたのか?」という話です。

つまり、

「新規契約をしてくれたけど、すぐ止めてしまった」にならないように、「その後もずっと利用してくれることが実はすごく大事」という、まあまあ当たり前のことだったりします。

新規が大事というのは、もちろん正しい。でも…

よく社長から言われませんか?

「新規利用者の獲得が大事」って。

これはまったくその通りで、新規獲得がゼロだと事業として回りません。

僕もコンサルティングをしている中で「●●な見学会を企画しましょう」とか「販促チラシを作りましょう」とか、日々やっています。

新規獲得が大事なのは100%正しいです。

でも、ちょっと想像してみてください。

せっかく努力して獲得した利用者さんが、たった1ヶ月利用して終わりになったら、どうでしょう?

…めちゃくちゃ辛いですよね。

どれだけ新規獲得を頑張っても、“契約がゴール”ではないわけなので、その後のことを考えていないと、穴の空いたバケツに水を注ぎ続けるようなものです。

だから、「新規獲得はもちろん大事。ただし、その後もリピートしてもらう意識と工夫はもっと大事」って話になるわけです。

LTVを数字で考えてみる

LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)

これ、ライフタイムバリューって読みます。

「なんか意識高い系のマーケティング用語がきたな…」って思われちですが、中身はとってもシンプルです。

たとえば、あなたのデイサービスに

・週2回通ってくれる利用者がいるとして、
・1回あたり7,000円の介護報酬が受け取れるとして
・その人が1年間利用を続けてくれたら

どうなるでしょう?

ざっと計算すると、

7,000円 × 週2回 × 52週=約728,000円

この「72万8千円」という金額が、その利用者さんのLTV(1年間の顧客生涯価値)となります。

※利用者さん本人は、1割か2割の負担(場合によって3割とか)でサービスを利用していると思いますが、売上として事業所に入ってくる金額を計算すると…ということです。

逆に、最初の1ヶ月だけで利用が終わった場合はどうなるか。

計算してみると、7,000円 × 週2回 × 4週=約56,000円で終了です。

もし、最初の1ヶ月だけで止めてしまう(ザルで水をすくうような)状況が続くとしたら、同じ「72万8千円」を作り出すまでに、全部で13人も獲得しなければいけなくなります。

そう考えると、売上のインパクトが全然違いますよね。

「新規獲得した1人がちゃんと長く通ってくれる」という状態が、どれだけ経営にとってありがたいか、数字にすると生々しく感じられるかなと思います。

LTVが高いデイサービスは営業も楽になる(これは本当に)

LTVが高いデイサービス、つまり「1人あたりの継続期間が長いデイサービス」は、当然ながら経営が安定します。

なぜかと言うと、自転車操業のような営業活動に追われることが減らせるからです。

それだけじゃなくて、利用者さんが安定して継続してくれることで、周囲からの評価も上がります。

「ここに通ってから明るくなったよ」と、ポジティブな口コミを友達にしてくれたり、「営業担当者よりも力になってくれる」という方が何人も出てくることだってあります。

そうした好循環が作れるようになると、いわゆる“必死に営業しなくても自然に人が集まる”という状態になってきます。

僕が表現する「営業が楽になる」というのは、決してサボっても平気という意味ではなくて、“余計なコストをかけなくても、最適なタイミングで営業を行うことで、いい関係性の新規利用者が増えていく”そんなイメージです。

とはいえ、どうやってLTVを高くするのか?

ここまで読んできて、

「はいはい、わかったよ。それが理想だよね」
「でもさ、どうすればLTVが高くなるの?」

そう思った方がいるかもしれないので(いると信じて)、明日から意識してもらいたい3つのことをお伝えします。

1. 見学体験時(初来店時)に「未来の状態」を一緒に描く

「とりあえず見学に来たけど…」という方にも、「◯年後に、こうなっていたい」という理想のゴールを一緒に描いてあげる。

シンプルでも、こうしたビジョン設計は「続ける理由」になります。

たとえば、利用者さんが「膝の痛みが改善されたら、また海岸を散歩に行きたい」と言ったら「そのために、これから◯◯をやっていきましょうね」みたいな、そんな簡単な会話からでも効果はあります。

もっと詳しく知りたい!という方に向けて「相手の心(記憶)に残る体験対応のコツと、体験アンケートのポイント」をメルマガ読者限定の勉強会でお伝えしています。「対応はとても丁寧だったと言われたけど、新規契約にはつながらなかった」という惜しい経験をしたことがある方は、そっちもタメになると思います。(ちょっとした宣伝でした)

2. スタッフの接客品質を標準化する

人気のスタッフがいる。それ自体は会社として喜ばしいことではありますが、その人が異動や退職すると今までのフロアの雰囲気が一気に変わってしまう。

それが理由で「行きたくないな…」と思われたらアウトですよね。

「どの曜日、どの時間帯に来ても安心できる」という状態を作るのが、意外と難しく、でもすごく大事です。

なので、あまり難しく考えずに、初日の新人さんにも先輩の接客ノウハウをすぐに共有するぐらいのオープンな雰囲気を作るほうがいいと思います。

3. 小さな感動を積み重ねるサプライズ戦略

これは大げさなことではなく、たとえば

・誕生日にメッセージカードを渡す
・年に数回でも外出イベントを開催する

そんな小さなサプライズやエンタメ要素があることで「また頑張ろう!」「この調子で続けよう」と思ってもらうこともできます。

自費サービスを活用したりエンタメ要素のあるイベントはクライアント先で数え切れないくらい実施してきているので、興味がある方はまた別で聞いてもらえれば何個か面白いやり方をお話します。

というわけで、LTVの視点は“ちゃんと続けてもらう仕組み”としてすごく大切です

「Life Time Value」と聞いて、なんだか小難しいマーケティング用語のように感じた方もいるかもしれません。

でも実際は、「いかに利用者さんに気持ちよく通ってもらうか?」という、とてもシンプルな話です。

繰り返しになりますが、新規獲得を頑張るのは大事。

でも、それだけに集中しすぎると、せっかく見学や体験に来てくれた人の心を掴むことができずに取りこぼしがちです。

「契約がゴールじゃない、契約してからがスタート」

この視点を持つだけでも、営業や集客の考え方がずいぶん楽になると思いますし、何より皆さんの事業所を求めている利用者さんとの関係性がすごく良くなるはずです。

ぜひ、これからは、LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)ということも意識してみてください。

それでは、また!

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