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現場が忙しいのに、なぜ2時間デスクに座っていられるのか

  
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現場が忙しいのに、なぜ2時間デスクに座っていられるのか

もし送迎表を作るのに、毎回2時間かかっているなら。

一度、その前提を疑ってみてほしいです。

その2時間、本当に必要ですか?と。

送迎表を作成する人を責めたいからではありません。

送迎表を組むのが簡単な仕事だとも思っていません。

住所を見て、車両を考えて、ご利用者さんの状態を思い浮かべて、スタッフの運転技能も考えて、一日のスタートが崩れないように入浴やフロアの流れまで見ながら組んでいく。

大変なのはわかります。

僕も現場でそういう業務をしていたので、その大変さ(面倒くささ)はよくわかります。

でも、それでもやっぱり思うんです。

現場が忙しいと言いながら、貴重な2時間をずっとデスクに座っていてもいいのですか?と。

今話している送迎表はあくまで一例です。

シフト表でも、フロアの席割でも、入浴順でも、申し送りの整理でも、同じようなことは介護現場のあちこちにあります。

皆さん、よく言いますよね。

「現場は忙しい」
「人が足りない」
「バタバタしている」って。

だとしたら、ここも改善しましょうよ。

本来、現場にいてほしいスタッフが、他のスタッフが動き回っている横で、送迎表とずっとにらめっこしている。しかも、それが当たり前になっている。

これは、ちょっとおかしいですよ。

きっと、当の本人はこう言うと思います。

「送迎表を作る仕事は大事なんです」
「ここを間違えると朝から全部崩れるんです」
「利用者さんに迷惑がかかるんです」

うん。

たしかに大事です。

でも、大事な作業だからといって、時間を掛けていいというわけではないと思います。

ここを混同している担当者(事業所)は、けっこう多いです。

2時間悩んで完成させた送迎表と、10分15分で手早く仕上げた送迎表。

実際に現場で動かしてみたら、そこまで大きく質が変わらないこともある。

むしろ、時間をかけたわりに、当日の欠席や急な変更で一瞬で崩れることもよくあります。

送迎表は作品ではないんです。

現場を動かすための一つのツール(道具)にすぎません。

もっと言えば、修正を前提とした消耗品です。

完璧な一枚を作ることよりも、多少修正が出ても現場で柔軟に動ける状態を作ることのほうが、よほど大事です。

煮物やカレーのように時間をかけて煮込むほどに美味しくなるというものではないんです。

ここで管理者が見ないといけないのは、「一体誰が悪いか」ではありません。

その作業が、いつの間にか聖域になっていないかです。

「あの人にしかできない」
「毎回あの人が組んでいる」
「あの人に任せるしかない」

こうなっている時点で、すでに仕組みとして危ないです。

なぜなら、その業務が属人化して(その人がいないと回らない状態になって)いるからです。

怖いのは、作業に時間をかけること自体が、その人の居場所を作ってしまうことです。

「自分が丁寧に組まないと現場が崩れる」
「自分が考えているから何とか回っている」

そう思いたくなる気持ちはわかります。

でも、本当に会社のことを考えるなら、

2時間かけていた作業を、まず30分にする。
30分でできるようになったら、次は15分を目指す。
完璧ではなく、現場が動き出せる最低ラインを決める。
そして残りの時間は現場に加わる。

どれだけ想定をしても、何かしら調整が必要な事態は起きるものです。

であるならば、その都度柔軟に動ける状態を目指すほうが、組織としては強いです。

これから先のAIやデジタルの話も、きっとここにつながります。

大事なのは、「今までこうやってきたから」を盲信せずに疑うことです。

昨日と同じやり方を、今日も疑わない。
今日と同じ疲れ方を、明日も繰り返す。

これではいつまでも消耗戦が続くだけです。

そして、そのしんどさを一番かぶるのは、真面目に動いているスタッフです。

そういう人たちを守るためにも、管理者は腹をくくりましょう。

「この作業、本当にこれだけの時間が必要か?」
「もっと短くできないか?」
「この人しかできない状態になっていないか?」
「完璧を目指しすぎて、他の時間を奪っていないか?」

ここを見直すだけでも現場の疲れ方は変わってきます。

送迎表は雑に作っても平気ですよ、という話ではありません。

送迎表は作品ではなく、あくまでもツールなんだから、短時間で、誰でも一定の質で作れるようにしよう、イレギュラーや調整が出る前提で現場の対応力を付けましょう。

という話です。

ツール作成に時間を奪われて、肝心の現場が苦しくなっているなら、本末転倒です。

そろそろ見直すタイミングだと思います。

というわけで、

もし、この話に心当たりがあるなら、「時間をかけすぎている作業」を見つけて、その前提を疑ってみてください。

きっと改善の入口がゴロゴロ転がっていると思いますよ。

それでは、また!