デイサービスの集客に貢献した「チラシ」のキャッチコピー※真似してOKです
どうもこんにちは、藤見です。
これまで全国各地のデイサービスや介護施設の人たちに向けて稼働率をアップさせるための集客や営業活動についてのセミナーや研修をしてきましたが、デイサービスのチラシを作る人がついついやりがちなミスがあります。
おそらく、このミスを解消しないままチラシやパンフレットを作っても、反応は今ひとつです。
力技で広告費を使って、チラシを何万枚も配布したけど電話が一件も鳴らなかった、なんて話もよく聞きます。
なので、今この記事を読んでいる稼働率をアップさせて新規利用者さんを増やしたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
結論から言うと・・
まだ介護サービスを使ったことがない新規のお客さん(見込み客)に”刺さる”キャッチコピーと、デイサービスで働いている人が”言いたい”キャッチコピーには大きなズレがある。
ということです。
どういうことかと言うと、
クライアントとの営業会議や、介護事業者さんを集めて行うセミナーや研修の場面で「あなたのデイサービスのチラシを手にした人に一番伝えたい(言いたい)ことは何ですか?」と聞くと、
デイサービスで働いている人にありがちな回答が
「ここでは○○という運動プログラムが自慢なので、そのことを言いたい」
「高機能・高性能なトレーニングマシンを3台導入していることを伝えたい」
といった感じで、専門的なプログラム名やマシン性能を表現しようとします。
ですが、ちょっと冷静に考えてみてください。
そこに書かれているプログラム名やマシン性能は一部の専門家にしか通じない(価値が理解できない)表現ではないですか?
つまり、あなたの地域に住んでいる普通の人(専門知識がまだない人、介護サービスを使ったことがない人)が、そうした表現や表記を見て「うぉー、すごいトレーニング方法だ!」といった感想を抱くことは少ないはずです。
もっと言うと、
すでにあなたのデイサービスに通っている人たち(既存利用者)がデイサービスの利用を決めた”きっかけ”や”理由”は「どーしても○○トレーニングがやりたかった」とか「なんとしてでも高性能マシンを使いたかった」といったことではなかったと思います。
本当の意味で運動プログラムやトレーニング方法の価値を実感するのは「利用前」ではなく「利用後」であることがほとんどで、多くの利用者は「それ以外の別の何か」が利用の”きっかけ”になっている、と僕は思います。
つまり、それ以外の別の何かを理解しないまま(そのズレを修正しないまま)チラシやパンフレットを作り続けても、結局そのチラシはごく一部の人にしか伝わらないので、たくさん努力をしてもあまり成果に繋がらない。
※「営業が楽しくない、営業に行くのは苦手です」といってしまうスタッフが介護業界に多くいる原因もこのあたりにあるかなと。
では、どうすればいいのか?
デイサービスの集客に貢献した「チラシ」のキャッチコピー
「あなたのデイサービスをまだ知らない人や、これからお客さんになる人たちはこの情報を知りたいはずだから、もっと当たり前過ぎるくらいの言葉にしましょう」
クライアント先のチラシを作る時は、こんな感じで毎回のように修正をしています。
というより、僕が出会ってきたデイサービスのほぼ100%がズレを修正しないまま配布しています。
これほど多くミスマッチが生まれているなら、いっそのこと「こうした方が伝わりますよ」というサンプルを書いておいて、このブログを見てくれている方に実践で使ってもらった方が良いんじゃないかと思うようになりました。
「営業が嫌い、営業は苦手」といってしまうスタッフを一人でも救うことが出来ればなおよしです。
というわけで、実際に反響がよかったキャッチコピーについて書いてみます。
以下に書くコピーはパクリ(真似して)OKですので、これからチラシを作る機会があるデイサービスや介護施設の方は参考にしてみてください。
当然ですが、皆さんの事業所や地域などの外部環境に合わせた調整は必要だと思います。※その調整が上手く出来なかったことが要因で「思うような成果が得られなかったぞ」というお叱りはなしでお願いします。ご使用はあくまでも自己責任でお願いしますね。
サービス未経験の人から見た「デイサービス」とは
そもそもの話しとして、まだ介護サービスを使ったことがない人はどのようにデイサービスを見ているのか?について考えてみます。
デイサービスという場所は介護が必要になった人や食事やお風呂、または運動などのサポートが欲しい人が日帰りで通う場所といった認識は一般的にもよく知られるようになったと思います。
ですが、具体的な利用申込み方法や地域にある各デイサービスの違いにまで踏み込んで認識できている人は意外なほど少ないものです。
たとえば、
「営業している時間は何時から何時なのか?」
「体験をしたい時はどこに申込みするのか?」
「直接お店に行って体験を申し込むのか?」
「利用や体験に必要な準備物は何なのか?」
こうしたことをサービス未経験の人が知っていることは稀です。というか、ほぼいないものとして考えた方がいいと思います。
介護業界で仕事をしている人にとっては「そんな事は知っていて当然」「もし分からないならケアマネジャーに聞けば教えてくれるよ」といったことなので、なかなか受け入れにくいかもしれませんが、
一度も介護サービスを使ったことがない人というのは「そういった人のために活躍してくれるケアマネジャーという存在を知っていても、彼らの具体的な活用の方法は分からない」という人は沢山います。
ちなみに、デイケアとデイサービスの違いを正確に認識している一般の人もいません。
これは余談ですが、
今ひとつピンと来ない人のために別の例えを付け加えておくと、
もし、あなたが飛行機に乗って海外に出掛けるのが初めての時に、航空会社のCAさんから「国際線の乗り継ぎ方は知ってますよね?わかってますよね?」といった態度を取られたら、どう思いますか?
「いやいや、あなたは仕事で何度も乗り慣れているから知っていて当然かもしれないけれど、こっちは初めての搭乗で緊張が半端ないんです。もうちょっと気持ちを察してくださいよ」
って思いますよね。
つまり、このくらい素人の立場から考えてあげる必要がある、ってことなんです。
これ、なんとなく伝わりますか?
(CAさんの例えが伝わらなかったらスルーしてください笑)
素人目線に合わせた情報を出していく
そんなこんなで、集客チラシ(ポスティングや配布する用)として、次のようなキャッチコピーをクライアント先に提案したことがあります。それは、
「日曜も祝日も営業しているデイサービス」
です。
僕がこの表現を伝えた時、そのデイサービスで働くスタッフさんは「日曜日に営業対応しているデイサービスは他にもありますよ」と口を揃えて言いました。
「日曜日に営業しているデイは他にもある」
「他と差別化できない特徴だからやめておこう」
「チラシに書く内容はもっと際立ったものがいい」
「この表現をキャッチコピーにするのはやめておこう」
そういった不安や疑念が入り混じった表情でした。
が、僕はそうは思いませんでした。
その理由を伝えるために、スタッフさんに質問をしました。
「他にも日曜日に営業しているデイサービスがあるとのことですが、そのデイサービスのチラシにはその事実が書かれていますか?」
この問いかけに対して、彼らがどう答えたかと言うと・・・
「んーー、書いてないと思います」
「記載があるとしても小さく書いている程度です」
こういった返答でした。
もうわかりますよね?
介護業界の中にいる人たちは「こんなことを書いても意味がない、だって当たり前のことだから」といった事実をわざわざ書くことはしませんが、介護業界の外にいる一般の人(見込み客)は、その事実すら知らないということは往々にしてあるわけです。
伝えていないことは、やってないのと同じ
あなたの友人や家族の誰でもいいので、介護関連のお仕事をしていない人を捕まえて質問してみてください。
「ねぇ、デイサービスの定休日っていつだと思う?」と。
すると、
デイサービスの定休日を病院や区役所と同じ感覚で考えている人は一定数いることに気づくと思います。病院併設のデイサービスも多いので、そういった認識になってしまう理由も分かります。
つまり、
もし、あなたのデイサービスが日曜日も休まず営業しているとしても、地域の人の認識が「病院の休みと同じ」だと思ったまま(勘違いされたまま)だとしたら、どれだけ頑張って営業していても日曜日には電話が鳴らないということです。
で、こういった“ズレ”は他にもたくさんあります。
サービス自体よりも重要な情報はある
実際に、あるクライアント先で実施した新聞折り込みチラシに「□□デイサービスは日曜日や祝日も営業しています」といったフレーズを使いました。
すると、その表現がドンピシャと刺さった人たちからの電話問い合わせが舞い込んできました。(僕がアドバイスする以前に折込みチラシを実施した時の10倍以上の反響だったそうです)
改めて言いますが、
こうした基本的な事実や初歩的な情報にこそ目が止まる人はいます。
「え?そうなんだ」と、その情報に興味を持ってくれる人がいます。
デイサービスを探している人、行こうとしている人、必要としている人だとしても、そこで行われているサービス(トレーニング方法やマシン性能)にこだわりたい人は実はそこまで多くいません。
利用前からそういった情報が気になっているのは、おそらく一部のマニアさんくらいです。
そのため「まずは体験に、一度見学に・・」という段階なら、もっと初歩的な情報で大丈夫です。
そもそも何曜日に営業しているのか、営業時間は何時までなのか、連絡は電話でいいのか、申込む方法はどうすればいいのか、というような誰もが一度は通る初歩的な情報に興味がある。
その情報にこそ価値があるという人はまだまだ大勢います。
その後、僕が提案して作成したチラシ(あえて基本的な事実を大きく記載したもの)は単発ではなく定期的に配るようにしたのですが、初回以降も新規の体験希望は続きました。
月の体験者数が一桁変わるほどの勢いで、当時赤字だったデイサービスの売上が半年ほどで黒字化できるほどの貢献をしてくれました。
というわけで、
「デイサービスの売りや特徴で差別化したい!」と考えることは素晴らしいことですが、自分たちのサービスに集中し過ぎてしまうと、こうした“ズレ”を見つける視点がだんだんと薄れてしまうことがあるので、そこはくれぐれも注意してください。
いつもクライアント先に言うことですが、どうせ紙代もインク代も同じだけ経費を使うなら、少しでも費用対効果の高いチラシを作るためにも。
ちなみに・・、
僕のメルマガではこのような話しを沢山書いています。
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